河口域

提供: 河川生態ナレッジデータベース

Category:河川用語集

 河川の淡水から海の海水へと遷移する区域は、英語で表現するとestuary(河口河口湾、河口域など)、tidal river(感潮河川)、tidal reach(水位及び流速潮汐の影響を受けて変化する区域)、brackish water(汽水域)などとなっている。このように汽水域河口域はいろいろな表現で表される水域であり、河川特性、物理、化学特性等から次のように区分される。

塩水遡上区間:塩水遡上区間:河川河口から塩水が遡上する区間を示す。なお塩水遡上防止工が設置されている場合はその位置までとする。
水域河川水と海水が接触する、混合する部分で、淡水域海域の推移帯である。塩分が0.5‰から30‰までの範囲の水域をいう。
感潮区間河川河口から、潮汐の変動によって水位が変動する区間を示す。上限位置は、河川台帳に記載された地点とする。
河口域 :陸水から海水が移り変わる遷移域を示し、広義では淡水の混じる内湾や汽水域などを含み、河川河口域は河口から内陸部までの河川部を示す。水質的には、河口から感潮区間までの区間とする。一方、河川管理からは高潮区間の上流端までが考えられる。なお河川構造物により、塩水の遡上防止がある場合には河川構造物の位置までとする。

 河口河川水の海への出口であり、河口の維持は治水・利水上重要である。河口域の中には自然環境が良好に保たれ、貴重な空間となっている河川もあるが、一方で河口域周辺は人為活動の集中する場所であり、港湾・都市の発達、貝や魚類の採取など人間のための利用がなされ、また水質汚濁等様々な環境上の問題も生じてきた。
 汽水域では多様な物理・化学的環境ハビタットが微妙な釣り合いの下で成立している。そして、そこに生息・生育する生物は、微妙なバランスの上に形成される環境に依存しているため、僅かな環境の変化が生物の生息・生育に大きな影響を及ぼすことがある。このことから人為的改変(たとえば、河道の掘削、河口導流堤の建設、河口域での海採取、橋梁の建設、河口堰の建設など)を行おうとする場合には、影響を十分に調査・検討する必要がある。

出典:国土交通省水管理・国土保全局(2012)河川防技術基準調査編,平成24年6月版



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