水環境

提供: 河川生態ナレッジデータベース

Category:河川用語集

 第4次環境基本計画では、水環境保全に関するこれまでの取組状況として、以下のとおり示している。
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 水は、生命の源であり、地球にはおよそ14 億km3の水が存在すると言われているが、ほとんどが海水で、淡水は2.5%にすぎず、しかもその大部分が南極や北極の氷として存在しており、河川や湖沼に存在する淡水の量は地球上の水のわずか約0.01%である。
 人類はこれまで、それらの水をできるだけ利用しやすいように、様々な工夫をしてきた。しかしながら、水を利用することは水環境への負荷を与えることになる。環境への負荷が自然浄化能力を超えなければ、再び清浄な水を確保することは可能であるが、その能力を超える利用を行ったり、あるいは、自然浄化機能を損なうような活動を行うことで、水環境が悪化し、人の健康や生活環境への影響が懸念されることになる。
 かつての我が国においても、都市への人口集中や産業構造の変化等の結果、地下水も含めた過剰な水の利用、都市化に伴う地下浸透機能の低下などにより、水質汚濁の進行、地盤沈下や湧水の枯渇等が各地で見られ、公害問題、生態系への悪影響など、水環境に関わる多くの課題を抱えることになった。
 このような状況の下、工場・事業場に対する排水規制、生活排水処理施設の整備、市街地、農地等の非特定汚染源からの負荷の低減対策、地下水汚染の新たな未然防止対策など、それぞれの地点で水環境や地盤環境の質を判断し、汚染・汚濁負荷の低減等を通じて環境保全を図る取組が進められている。この結果、水質について見ると、水質環境基準の人の健康の保護に係る項目については達成率が次第に高まっており、有機汚濁等の生活環境保全に係る項目についても、河川における達成率は高く、年々上昇傾向にあるなど水環境の改善が図られてきた。
 しかし、水環境保全を進めるに当たっては、これらのような、単に問題の生じている地点のみに着目する「場の視点」からの取組だけでなく、流域水循環全体を視野に入れた、いわば「流れの視点」からの取組も重要であり、このような取組を進める努力も行われてきた。例えば、山間部では森林の整備・保全の推進等による水源地保全、農村部では水田の保全・活用による地下水涵養等の水源涵養機能の発揮、都市郊外部及び都市部では再生水の利用及び雨水貯留浸透の促進など、上流から下流に至るそれぞれの地域の特性に応じた様々な取組が進められている。また、第三次環境基本計画の重点分野として「環境保全上健全な水循環の確保に向けた取組」が定められたことを受け、全国の流域単位で、健全な水循環の構築に向けた計画の策定・実行が進められている。

出典:第四次環境基本計画(平成24年4月27日)

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