樹木伐採

提供: 河川生態ナレッジデータベース

河川事業のインパクト・レスポンスに関する情報


目次

概要

背景

 河道内の樹木群は、洪水時に河道流下能力の低下や樹木群と堤防との間の高流速の発生による護岸及び堤防の損傷を生じさせることがある。このような治水上の支障を引き起こす河道内の樹木群の伐採は、これまで主に河川管理の効率性の観点から実施されてきた(引用:建設省河川局 1994)。
 近年では河道内の樹木が、河川に流れ込む栄養塩類の除去や、日射制限、落葉・落下昆虫による水域生物多様性に大きな効果があることを重視し、環境に配慮した樹木伐採の方法が研究され、試験的に実践されつつもある。


方法

 樹木伐採は、洪水時における水位上昇、堤防沿いの高速流の発生等の治水上の支障とならないこと、また利水上および河川利用上の支障とならないこと、さらに良好な河川環境保全されること(引用:建設省河川局 1994)を目的として実施するものである。その方法として、「樹木の伐採のみ」を行う方法、「樹木の伐採・伐根」を行う方法、「掘削と合わせて樹木の伐採・伐根」を行う方法がある。


インパクト・レスポンスフローで扱う対象

 「樹木の伐採のみ」、「樹木の伐採・伐根」を行う方法の知見よりインパクト・レスポンスフローを整理している。なお、インパクト・レスポンスフローについては、「高水敷上の樹木」と、「水際河畔林の樹木」に分けて整理している。
 インパクト・レスポンスフローでは、事業実施事例の多い河川工学的に「セグメント2」と言われる範囲を対象としている。




1)建設省河川局(1998)河川区域における樹木の伐採・植樹基準(第四条)
2)建設省河川局(1994)河道内の樹木の伐採・植樹のためのガイドライン(案)



水際樹木の伐採におけるインパクト・レスポンスの概要




 水際樹木は、水辺に生育、生息する生物にとって重要な役割を果たしている。水際樹木は、枝葉の拡大により地表や水辺の日射を遮断したり、落葉・落枝、落下昆虫の機会や場を供給したりするなど、水際の生物環境の多様性を構成する重要な場となっている。また、水際樹木の倒木は、の構成や生物の隠れ場など、水辺の流水環境の多様性に重要な役割を担っている。
 水際樹木の伐採の目的は、概要で述べたとおりであり、河道内に生長する樹木が洪水時に及ぼす治水上の安全性低下を避けることに主眼を置いており、環境の多様性を確保した水際樹木の伐採が求められている。
 樹木伐採による環境変化を考えると、以下のシナリオとなる。
 まず、水際樹木の伐採直後のレスポンスである。樹木の伐採により、水際の枝葉により隠れていた魚類の生息場が露出し、魚類や生息密度が減少する。
 次に伐採後におけるレスポンスである。樹木の伐採は、枝葉によるカバーを減少させるため、日射制限やこれによる水際河川水温を上昇させる。また倒木の減少によりをはじめとする変化に富んだ河川地形が減少する。
 このような地形水際では、日射遮断の緩和により付着藻類が増加し、これを採食する底生動物も増加する。一方で、落下昆虫をエサとする魚類の生息数が減少したり、冷水性の魚類水温上昇により生息数を減少させたりするなどの変化も生じる。



水際樹木の伐採における物理環境のレスポンス

 以下に、フロールートにおける現象を生物ごとに解説した。

[[水際|水際]]樹木の伐採?樹木の[[カバー|カバー]]の変化 樹木の[[カバー|カバー]]の変化?日射遮断の緩和 日射遮断の緩和?[[水際|水際]]の流水の[[水温|水温]]の変化 [[水際|水際]]樹木の伐採?[[倒木|倒木]]の変化 [[倒木|倒木]]の変化?[[瀬|瀬]][[淵|淵]]の変化


水際樹木の伐採 → 樹木のカバーの変化

 水際樹木は、枝葉が河川の水面を覆う(カバー)ことで太陽の光が遮断されて、水面は木漏れ日程度の明るさになる(引用:財団法人北海道建設技術センター 2007)。水際樹木を伐採することで、カバーが減少する。


引用文献
1)財団法人北海道建設技術センター(2007)川づくりのための河畔林ガイド


参考文献
1)多自然川づくり研究会(2007)多自然川づくりポイントブック


②樹木のカバーの変化 → 日射遮断の緩和

 水際樹木が伐採されることでカバーが減少し、水面に直接太陽の光が差し込む(引用:財団法人北海道建設技術センター 2007)ことになる。


引用文献
1)財団法人北海道建設技術センター(2007)川づくりのための河畔林ガイド


参考文献
1)多自然川づくり研究会(2007)多自然川づくりポイントブック
2)崎尾均ほか(2002)水辺林の生態学、東京大学出版
3)防学会(2000)水辺域管理
4)渓畔林研究会(2001)水辺林管理の手引き


③日射遮断の緩和 → 水際の流水の水温の変化

 水際樹木のカバーによる日射遮断は、日中における水際水温上昇を抑制する機能を有している。葉の有無と全天日射量と水温日比較では、枝葉がない落葉期における水温日較差は開葉期に比べ大きな値を示している(引用:財団法人北海道建設技術センター 2007)。
 水際樹木を伐採することで樹木のカバーが減少すると、これまで樹木によりカバーされていた水際では、日中の水温が上昇する場合がある。


引用文献
1)財団法人北海道建設技術センター(2007)川づくりのための河畔林ガイド


参考文献
1)崎尾均ほか(2002)水辺林の生態学、東京大学出版
2)防学会(2000)水辺域管理
3)渓畔林研究会(2001)水辺林管理の手引き


水際樹木の伐採 → 倒木の変化

 水際に樹木が生長している場合、河岸浸食出水時に発生する掃流力による引き倒しなどにより、倒木が発生する。しかし、水際樹木の伐採は、出水時の撹乱により倒木・流出する樹木そのものを減少させる。これは治水上で見れば「流下能力の支障の解消」「堤防沿いに発生する高速流の解消」「根による河川管理施設への悪影響などの解消」にとって好ましいものである(引用:財団法人リバーフロント整備センター 1994)が、生物にとっては多様な生息場の形成上、必ずしも好ましいとは言いにくい場合がある。


引用文献
1)財団法人リバーフロント整備センター(1994)河道内の樹木の伐採・植樹のためのガイドライン(案)


参考文献
1)財団法人北海道建設技術センター(2007)川づくりのための河畔林ガイド
2)防学会(1999)水辺域ポイントブック -これからの管理と保全- 古今書院
3)崎尾均ほか(2002)水辺林の生態学、東京大学出版
4)防学会(2000)水辺域管理
5)渓畔林研究会(2001)水辺林管理の手引き


倒木の変化 → の変化

 河川周辺から風倒や河岸浸食によって供給される樹木は、河川内に滞留し、など変化に富んだ河川地形をつくる(引用:防学会 1999)。こうした倒流木によってつくられるカバーは、北海道北部の河川の例では約40%を占めている(引用:防学会 1999)。このように、河川によっては倒木などの変化に富んだ河川地形の形成に重要な要因となっているが、水際樹木を伐採し倒木の機会が減少した河川では、の数や大きさが減少する場合がある。


引用文献
1)防学会(1999) 水辺域ポイントブック -これからの管理と保全- 古今書院


参考文献
1)財団法人北海道建設技術センター(2007)川づくりのための河畔林ガイド
2)防学会(2000)水辺域管理




水際樹木の伐採における生物環境のレスポンス

 以下に、フロールートにおける現象を生物ごとに解説した。

付着藻類


日射遮断の緩和?[[付着藻類|付着藻類]]の増加 [[底生動物|底生動物]]の変化?[[付着藻類|付着藻類]]の減少


①日射遮断の緩和 → 付着藻類の増加

 水際樹木の日射遮断は、水中の藻類の繁殖を抑制している(引用:防学会 2000)。付着藻類生産量は日射量に比例して増加することから、水際樹木による水面の被陰は渓流における付着藻類生産性の制限要因になる(引用:防学会 2000)。日射遮断の緩和により、付着藻類は光合成による増加が可能となる。


引用文献
1)防学会(1999)水辺域ポイントブック -これからの管理と保全- 古今書院


参考文献
1)森 照貴ほか(2005)河畔林の伐採が河川底生動物の群集構造に及ぼす影響,日本生態学会誌,第55巻,pp.377-386


② 底生動物の変化 → 付着藻類の減少

 日射遮断の緩和により増殖した付着藻類のうち、珪藻類はグレーザーと呼ばれるトビケラ・カゲロウ類の重要な餌資源となる。珪藻類の生産のピークは開葉が始まる春と落葉の終了した秋であるが、底生動物による摂食は、藻類生産を制限し、組成に影響を与える(引用:防学会 2000)。このため、底生動物の増加は付着藻類の減少をもたらす場合がある。


引用文献
1)防学会(1999) 水辺域ポイントブック -これからの管理と保全- 古今書院


底生動物


[[付着藻類|付着藻類]]の増加?[[底生動物|底生動物]]の変化



付着藻類の増加 → 底生動物の変化

 日射遮断による付着藻類の増加には、付着藻類を餌とする底生動物の個体数を増加させる。付着藻類のうち珪藻類はグレーザーと呼ばれるトビケラ・カゲロウ類の重要な餌資源となる。珪藻類の生産のピークは開葉が始まる春と落葉の終了した秋である(引用:防学会 2000)。なお底生動物のなかには、付着藻類のほかに落下した枝葉を餌としている トビケラカワゲラなども生息している(引用:防学会 2000)。落葉の減少はこれらシュレーッダーと呼ばれる底生動物にも影響を及ぼすと考えられる。


引用文献
1)防学会(1999) 水辺域ポイントブック -これからの管理と保全- 古今書院


参考文献
1)森 照貴ほか(2005)河畔林の伐採が河川底生動物の群集構造に及ぼす影響,日本生態学会誌,第55巻,pp.377-386


魚類

樹木の[[カバー|カバー]]の変化?生息[[魚類|魚類]]数の変化 [[瀬|瀬]][[淵|淵]]の変化?生息[[魚類|魚類]]数の変化 [[水際|水際]]の流水の[[水温|水温]]の変化?冷水性[[魚類|魚類]]の変化


①樹木のカバーの変化 → 生息魚類数の変化

 水際樹木の伐採による直接的な変化は、水際の枝葉により隠れていた魚類の生息場が露出し、魚類や生息密度の減少をもたらす場合がある。
 また、間接的な変化は以下が考えられる。川面に枝葉を伸ばす水際樹木は、水面に蛾や甲虫などさまざまな昆虫やクモ類を落下させる。直接イワナの胃内容物を調べた結果では、ほぼ3/4がこのような落下動物でしめられており、魚類に餌を供給する水際樹木の働きがきわめて重要である(引用:桜井ほか 1996)。水際樹木の伐採によりこれらのエサとなる昆虫が生息する樹木が減少することで、エサ環境が変化し、生息魚類数や個体数が減少する場合がある。


引用文献
1)桜井善雄ほか(1994)都市の中に生きた水辺を 信山社,p135


参考文献
1)三田賢哉ほか(2004)豊平川における河畔林伐採と生態環境との関係,土木学会 河川技術論文集,第10巻,pp.327-332
2)畠 秀樹ほか(2002)豊平川における河道内樹木帯の特性について,第45回北海道開発局技術研究発表会発表概要集
3)多自然川づくり研究会(2007)多自然川づくりポイントブック
4)財団法人北海道建設技術センター(2007)川づくりのための河畔林ガイド
5)防学会(1999) 水辺域ポイントブック -これからの管理と保全- 古今書院


の変化 → 生息魚類数の変化

 倒木により形成される滞留した場や形成されるは、砂礫や有機物を貯留するほか魚類の生息場所を提供する上で重要な役割を担っている(出典:財団法人北海道建設技術センター 2007)。倒流木によりつくられるでは、倒木の本数と魚類の生息密度との関係に強い相関が報告されているほか、サケ化魚類の幼魚に対しては、出水時の退避場や捕食者からの隠れ場、さらに流下昆虫を摂餌する安定した採餌場などを提供する。また遡上してきた親魚に対しても倒木カバーを形成し、安全な生息場を提供するなどの様々な働きがある(引用:防学会 2000)。
このように倒木により形成されるは、魚類にとって重要な生息場であり、これらが減少することで、生息する魚類数は減少すると考えられる。ある野外実験では、倒流木の除去により魚類の生息数が減少することが報告されている(引用:防学会 2000)。


引用文献
1)財団法人北海道建設技術センター(2007)川づくりのための河畔林ガイド,p5
2)防学会(2000)水辺域管理 古今書院,p24
3)防学会(1999)水辺域ポイントブック -これからの管理と保全- 古今書院



参考文献
1)渓畔林研究会(2001)水辺林管理の手引き 日本林業調査会,pp.50-52


③ 水際の流水の水温の変化 → 冷水性魚類の変化

 水際樹木の日射遮断による日中の水温上昇抑制は、特に渇水期の夏季において冷水を好む魚の生息に重要な役割を果たす(引用:財団法人北海道建設技術センター 2007)。ある調査では、50~160mの流域スケールにおけるサクラマスの個体数密度は、渓畔域が樹林によって覆われているか人工草地ややササによって覆われているかによって大きな影響を受けることが明らかになっている。こうした密度分布の多くは水温によって説明することができ、河川水温が20℃を越える渓流ではサクラマスの個体数が激減する(引用:渓畔林研究会 2001)。同様の結果は、積丹川で実施された研究によっても示されており、水温によって生息密度の75%が説明でき、25℃を越えるとほとんど生息できないことがわかっている(引用:渓畔林研究会 2001)。このように、水温の上昇は、冷水性の魚類を減少させる場合がある。


引用文献
1)財団法人北海道建設技術センター(2007)川づくりのための河畔林ガイド,p5
2)渓畔林研究会(2001)水辺林管理の手引き 日本林業調査会,p47



高水敷の樹木伐採におけるインパクト・レスポンスの概要


 高水敷に生長する樹木群の伐採の目的は、概要に述べたとおりであり、また1.水際樹木の伐採とも共通する。高水敷樹木の伐採と水際樹木の伐採の違いは、生じる変化の領域にある。水際樹木の伐採は、水際部に生長する樹木の伐採であり、その影響は主に水際部の水域に生じる。一方で高水敷樹木の伐採は、平常時において陸域化し主に規模の大きい出水時に冠水する高水敷に生長する樹木群の環境を改変するものである。樹木伐採による環境変化を考えると、以下のシナリオとなる。
 まず高水敷の樹木伐採直後におけるレスポンスである。伐採により裸地化する高水敷では、樹林に生息する生物の生息場が消失するため、鳥類数や確認数が減少する。
 次に伐採後におけるレスポンスである。樹木の伐採により日射遮断が緩和され、林床の照度が向上する。これにより、低層の草本や低木が日射を受けやすくなり生長が促進される。なお、伐採した樹木によっては、早期に再生長するものも見られ、伐採後数年で元の樹木群に戻る可能性もある。



高水敷の樹木伐採における物理環境のレスポンス

 以下に、フロールートにおける現象を解説した。

[[高水敷|高水敷]]樹木の伐採?[[高水敷|高水敷]]地表面の改変 [[高水敷|高水敷]]樹木の伐採?日射遮断の緩和



高水敷樹木の伐採 → 高水敷地表面の改変

 高水敷に生長する樹木を伐採または伐根することにより、高水敷は裸地化し表面にはおよびシルトなどの河床材料に改変される。伐採や伐根の手法は、事業者による場合に加え、住民参画による方法(公募伐採)によりコスト縮減を図る方法などが実践されている。


参考文献
1)塚田誠一ほか(2010)住民参画による河道内樹木伐採~全国に先駆けた公募伐採の取り組み~,国土交通省国土技術研究会


高水敷樹木の伐採 → 日射遮断の緩和

 樹幹が繁茂している樹林帯は、日射が遮断されるとともに気温の変動を抑える効果を持っている(引用:畠ほか 2002)。高水敷に形成される植生は階層構造を有しており、低層には草本層や低木層など樹高の低い植物が生長し、それより上層には亜高木層や高木層など樹高の高い植物が使用を広げる。上層の亜高木層や高木層は、広げた枝葉により日射を制限するため、草本層や低木層の生長は生長が制限されている。
 高水敷に生長する亜高木高木を伐採することで、日射遮断は緩和されるため高水敷表層には直接太陽の光が差し込むことになる。


引用文献
1)畠 秀樹ほか(2002)都市河川における河畔林伐採の影響評価,土木学会 河川技術論文集,第8巻,pp.319-324


参考文献
1)国土交通省河川局(2001)堤防に沿った樹林帯の手引き 山海堂,p69



高水敷の樹木伐採における生物環境のレスポンス

 以下に、フロールートにおける現象を生物ごとに解説した。

植生

日射遮断の緩和?[[陸域|陸域]][[植生|植生]]の[[萌芽|萌芽]]促進・再成長


①日射遮断の緩和 → 陸域植生萌芽促進・再成長

 樹木伐採による日射遮断の緩和により、高水敷表層に日射が注ぐことで、植物群落が変化する。たとえば赤川では、伐採・伐根後にミゾソバクサヨシなどといった湿潤な土壌を好む低茎草本群落が広がる河川敷に変化した(引用:丹野ほか 2007)。伐採による葉面積の減少が林内の光環境を変え、林床の植物生長量を左右した(引用:畠ほか 2002)ことが、低茎草本群落の拡大に寄与したと考えられている。
 なお、赤川の伐採区では1年も満たない間に設定した11コドラートすべてにおいてハリエンジュが出現していた(引用:丹野ほか 2007)。外来種であるハリエンジュは、伐採しても切り株や地下の根茎等から多数の萌芽を発生させるため、このようなケースが見られる(引用:丹野ほか 2007)。ハリエンジュ駆除するためには、切り株や鹿に存在する根茎等を駆除すること、あるいは枯死させることが必要となるが、地下部を効率的に除去する技術および地価部を死滅させる技術は確立されていない(引用:丹野ほか 2007)。


引用文献
1)丹野幸太ほか(2007)伐採・抜根によるハリエンジュ駆除効果と今後の課題,リバーフロント研究所報告,第18号、pp.119-127
2)畠 秀樹ほか(2002)都市河川における河畔林伐採の影響評価,土木学会 河川技術論文集,第8巻,pp.319-324


鳥類


[[高水敷|高水敷]]地表面の改変?[[鳥類|鳥類]][[種|種]]数・確認数の変化

高水敷地表面の改変 → 鳥類数・確認数の変化

 高水敷樹木の伐採により、地表面が裸地に変化することで、樹林帯を生息場としていた生物は影響を受ける。
 発達した樹林帯は、鳥類などの大型野生生物の生息場所として役立っている。この場合、林の構造は多層構造を持つほど多様な鳥類の生息を可能にする(引用:桜井ほか 1996)。連続した樹林帯は、散在する生息地をつなぐ動物の移動経路(エコロジカルコリドー)としても重要な役割を担っており、移動経路の存在は、その地域全体の生物多様性を高めるうえで大きな効果がある(引用:桜井ほか 1996)。
 このような高水敷樹木の一部または全部を伐採し地表面を裸地化することで、樹木を生息場とする鳥類数や確認数が減少する場合がある。


引用文献
1)桜井善雄ほか(1994)都市の中に生きた水辺を 信山社,p135



参考文献

・リバーフロント整備センター(1999)河川における樹木管理の手引き,山海堂
・リバーフロント整備センター(1994)河道内の樹木の伐採・植樹のためのガイドライン(案),山海堂

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