土砂

提供: 河川生態ナレッジデータベース

Category:河川用語集

に関わる課題は、山地部、平野部、河口・海岸部等のそれぞれの領域において様々な形で発生している。

 山地部では、荒廃山地からの流出土による渓流河道部での異常堆積あるいは局所浸食や土流、山腹崩壊、地すべりによる災害発生、ダム貯水池の堆による機能低下等が、また、平野部では河床低下(構造物の被災に強く関係する筋部の低下を含む)や河床における岩盤の露出などが、河口部では河口砂州の縮小、上流への後退等の変化が、海岸部では海岸浸食と海岸線の後退等が起こっている。海岸侵食や海岸線の後退は、状況によっては国土の保全にも関わってくる。河原の縮小と樹林化の進展など河川環境形成システムの変調にも、土動態の変化が関わっている可能性がある。

 原因となっている現象が、程度の差はあっても、当該領域を超えたより広域のスケールにまたがることが多く、個別領域の対応だけでは課題の根本的な解決には至らないという状況も想定・考慮すべきである。実際、個別領域での対症療法的方策を続けている状況の下、課題の深刻化をくい止めるのに精一杯であったり、河川や海岸の維持管理にかける労力が増すなどして、々のコストが重荷になっている場合も少なくない。

 こうした認識を踏まえ、土に関わる課題を総合的に解決するための視点として、流域の源頭部から海岸までの一貫した土の運動領域を「流系」という概念で捉え、個別領域の特性を踏まえつつ、土の移動による災害の防止、適切な河川等の整備・管理、生態系景観等の河川・海岸環境保全河川・海岸の適正な利活用を通じて、豊かで活力ある社会を実現することなどを目標として、総合的な土管理を行うことが必要との認識が共有化されている。

 ここで、「総合的な土管理」とは、上記のような土移動に関する課題に対して、防・ダム・河川・海岸の個別領域の問題として対策を行うだけでは解決できない場合に、各領域の個別の対策にとどまらず、流系一貫として、土生産の抑制、流出の調節等の必要な対策を講じ、解決を図ることをいう。

出典:国土交通省水管理・国土保全局(2012)河川防技術基準調査編,平成24年6月版



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