モズ

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生物用語集Category:生物用語集:鳥類

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写真


(撮影場所:千曲川・撮影日:平成23年2月1日・撮影者:RFC川口) --Kkawaguchi 2011年12月21日 (水) 21:56 (JST)



分布・形態

分布

  • ウスリー地方南部、サハリン、中国東北地区の南部、朝鮮半島、中国山東省、日本で繁殖し、北の地域のものは冬、中国や日本南部に移動する。
  • 日本では北海道から九州まで広く分布し、繁殖する。


大きさ

  • 全長約20㎝、翼を広げた大きさは約27㎝、スズメよりやや大きい。


形態・色彩等

  • 尾が長めの茶褐色の鳥で、体の割りに頭が大きく、鉤型に曲がった鋭い嘴と頑丈な脚の爪が特徴的な、小型猛禽類である。
  • 雄は背が灰紫色で翼や尾羽は黒く、頭部は茶褐色で過眼線は黒、眉斑はオレンジ色を帯びた白色で腹面にもオレンジ色みがある。翼に白い斑点があり、飛ぶとよく目立つ。この白斑で雌と区別できる。雌は背面の灰色がにぶく茶色みが強く、過眼線は褐色で眉斑ははっきりせず、翼の白い斑点もない。


鳴き声

  • 秋には枯れ木の先に止まってキィーッキィーッと鋭い声で高鳴きするが、繁殖期には澄んだ声で、ルルル…チョ、チョチョ、ピィー、ギィギィ、クチュ、クチュと鳴く。この鳴き声は「ぐぜり鳴き」とよばれる。


類似

  • モズ類は、頭でっかちであることと、長めの尾をゆっくり振る動作から、わかりやすい。
  • チゴモズは頭と背の色がモズと逆であること、眉斑がないこと、腹が白いこと、雄の翼に白斑がないことで見分けられる。
  • アカモズは背が赤褐色で下面はモズより白っぽいこと、雄の翼に白斑がないことで区別できる。なお、チゴモズ、アカモズはともに夏鳥であることも判断材料となる。
  • オオモズは背面がすべて青灰色であることで、モズと区別できる。

  (2010.2.15._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

生活史

生活サイクル
ファイル:mozu_lifeC.gif

生息場所

  • 標高1500m以下の集落や農耕地の周辺、河原、林縁公園、広い庭園、果樹園など、低木のある開けた環境に生意する。

習性

  • 縄張り性が強く、繁殖期にはつがいで、非繁殖期には単独で縄張りをもつ。雄は通常、非繁殖期にも繁殖期と同じ縄張りで過ごすが、雌は別の場所に縄張りをもつ。

  (2010.2.15._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

食性

採餌行動

  • 木の枝や杭などに止まって地上を見張り、獲物が動くのを見ると止まり場から飛び下りて捕らえ、また元の場所に戻って食べる。餌は丸飲みにし、未消化物はペリットとして吐き出す。

餌の

  • 昆虫、ムカデ、カエル、小鳥、コウモリ、ネズミなどを捕食する。餌の大部分は昆虫である。

  (2010.2.15._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

繁殖

繁殖場所

  • 2月頃、雌は冬の縄張りを解いて放浪を始め、周囲の雄の縄張りに入り込み、つがいが形成される。
  • 巣は、よく茂った低木の中の枝の上や、ササにつる草がからんだところに、細い枯れ枝や細根、ビニールひもなどを使って椀型に作られる。産卵が始まる頃になると、雄は雌に餌を運ぶようになる。

繁殖期

  • 平地では2月下旬から4月にかけて繁殖活動を行なうが、雛の巣立ちと同時に分散移動するらしい。山地や北の地方では6~7月に繁殖するものがある。
  • 産卵数は3~6個、通常5個で、抱卵日数は14~15日位、抱卵は雌だけが行なう。

育雛

  • 孵化から巣立ちまでの日数は14日位、孵化後は雌雄で雛に餌を運ぶが、孵化後数日間は雌親が羽毛の生えていない雛を抱いて温めるため、雄は抱雛中の雌に餌を運ぶ。桜の咲く頃巣立つのが普通である。
  • モズは一夫一婦制だが、複数回の繁殖を行なうものでは、雌の多くは雛の巣立ち時に雛とともに雄の縄張りを去り、雄は別の雌と次の繁殖に入る。しかし一部の雌は同じ雄と次の繁殖を行なう。
  • モズの雛の約10%は、婚外交尾による子であることが判明している。

  (2010.2.15._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

他の生物との関係

外敵

  • 夜間にフクロウに狙われる。卵やヒナはイタチ、ヘビ、カラスなどに捕食される。

その他

  • カッコウに託卵されることがある。

  (2010.2.15._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

配慮のポイント

  • 営巣のための、低木のある茂ったヤブを残すようにする。河川敷の樹木もできるだけ残すことが望ましい。採餌のためには、あまり人手の加わらない低木の混じった高水敷も必要である。

  (2010.2.15._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

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