メダカ

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生物用語集Category:生物用語集:魚類

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写真


分布・形態

分布

  • 本州以南琉球列島までに分布する。北海道でも移殖により生息が確認されている。国外では朝鮮半島、中国大陸、台湾島に天然分布し、アメリカでも一部で移入して繁殖している。

形態

  • 全長約40mm。ダツ目は腹鰭が胸鰭より後方にあり、背鰭が体の後方にある。尾鰭や臀鰭などの各鰭が角ばっている。背部から吻部にかけては水平。口は上向きで、下顎がわずかに突き出る。背鰭と臀鰭の形に雌雄差が現れる。

類似

  (2011.1.31._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

生活史

生活サイクル
ファイル:384_medaka.JPG

生息場所

  • 河川下流にある水たまり、水田とその小水路、浅い地沼など、止水域に広く生息する。高温、低温、塩分水質汚濁などに比較的強く、38.8℃の温泉、海の沿岸域、塩田にも生息し、また有機物の多い水域にも生息可能であるが、常時生息しているかどうかは不明である。純海水中でも発見された例がある。
  • メダカは顕著な昼行性で、明るくなると活動し、日中は浅いところで盛んに摂餌する。夜間は日中より少し深いところや、水草の中で過ごす。
  • なお、水温13℃以下では活動が鈍り、冬季はあまり活動しない。

  (2011.1.31._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

繁殖

  • 産卵期:関東・関西地方では4月上旬~10月上旬まで。
  • 産卵場所:緩流域止水域。
  • 産卵床:藻や水草。
  • 卵:球形で直径約1.0~1.5mm。卵膜は厚く透明で、表面には長さ約0.25mmの細毛が全体に分布し、長さ10~20mmほどの付着糸が数十本束になって存在する。
  • 孵化日数:水温18℃では約20日、25℃では約10日、30℃では約8日で孵化する。
  • 産卵数:1回に10~20粒の卵を産むが、毎日のように産卵するので年に総数1000粒近くになる。
  • 二次性徴:婚姻色:尾鰭、臀鰭縁辺が白色化する。
  • 産卵行動:産卵行動は夜明けとともに始まり、雄が雌を追尾して誘う。態勢が整うと2尾は平行して並び、雄が背鰭と*臀鰭で雌を抱いて放卵を促す。雌が体を震わせながら放卵すると、すかさず雄が放精し、受精が完了する。雌はしばらくの間、腹に卵をつけて泳いでいるが、やがて水草などに卵を絡ませる。

  (2011.1.31._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

食性

  (2011.1.31._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

他の生物との関係

  • 閉塞域、水槽内などでは順位行動、縄張り行動を示す。
  • 関東地方ではカダヤシの移殖により、一時は水質悪化に強いカダヤシの方が優占したが、現在は両者とも減少している。

  (2011.1.31._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

配慮のポイント

  • 高温、低温、塩分、汚濁などに比較的強いが、農薬、化学肥料には弱いので注意が必要である。
  • 緩傾斜の土羽の水路が好適な生息域なので、コンクリート護岸、農業用水路のパイプライン化などの改修工事法はメダカに不向きである(水辺環境の変化にきわめて敏感)。工事方法については十分に検討する必要がある。
  • 餌や産卵床となるミジンコ、藻類などを残存させる配慮が必要である。

カダヤシグッピーはメダカとは生態的に共通性があり、メダカの生息を圧迫するので、2の移殖には配慮すべきである。

  • 遺伝的にいくつもの集団に分化しており、安易な移殖は厳に慎むべきである。

  (2011.1.31._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

トピックス

  • 利用:1世代が短く、産卵期も長いので、容易に人工繁殖でき、生物実験に最適な魚類である。また、突然変異によるヒメダカは観賞用に利用されている。
  • 漁法:河岸の淀み、池、沼などで、たも網、さで網で容易に捕まえることができる。
  • 学名:属名のOryziasは水田に関連のある生活を反映し、イネの属名Oryzaに由来する。

  (2011.1.31._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

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