ツルヨシ

提供: 河川生態ナレッジデータベース

生物用語集Category:生物用語集:植物

目次

写真

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(写真提供:㈱建設技術研究所)

分布・形態

分布

  • 本州から九州、沖縄、朝鮮、中国、ウスリーに分布する。川の上流域の河岸砂礫地に多く生える。


形態

  • 根:根茎(つる)は細長い円柱形で地上を這い、節ごとに分枝する。
  • 茎:茎は円柱形で高さ1~1.5mになる。中空で節に短い軟毛がある。
  • 葉:葉は互生し、線形御冨は2~3cm、灰緑色で堅い。葉鞘は紫色で細長く、茎を包む。上方の葉鞘の上部は多少汚紫色を帯びる。
  • 花:花期は8~10月。茎の先端に紫色の花穂を直立する。花穂は広卵形で長さ30㎝、多数の小穂(長さ8~12㎜)からなり、後に紫褐色に変わる。


類似

  • ヨシは河川中流から下流域の河岸に多く、茎は高さ3~4mになる。ツルヨシに似ているが、湿地や水中に生育すること、根茎(つる)は地下茎で地上に露出しないことなどで区別できる。
  • [ツルヨシとヨシの区別点]
  • ツルヨシ・草丈1~1.5m、地上につるを這わせる。・上流に多い。・多くは、砂礫地に生える。
  • ヨシ・草丈3~4m、地下茎となって表面から見えない。・下流に多い。・多くは、地、湿地、水中に生える。

  (2010.2.19._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

生活史

生活サイクル
ファイル:tsuruyoshi_lifeCycle.gif

生息場所

  • 上流砂礫河原の、水の流れの弱い部分に生育する。
  • 地下水位が0~30㎝ぐらいのところに多い。また、洪水のあとなどで流れが弱くなると、カワラハハコの生育地にツルヨシが侵入する。
  • ツルヨシの優占する群落はツルヨシ群集としてまとめられる。

  (2010.2.19._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

繁殖

  • 8~10月に花穂を出し、結実して頴果を作る。繁殖はおもに地上を這う匐枝によって行われ、その節々からの線形の葉と根を出して繁茂する。

  (2010.2.19._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

他の生物との関係

  • 蝶類のクロコノマチョウの食草の1つ。また、ヨシツトガ、ニカメイガモドキなどのガ類も食草とする。

  (2010.2.19._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

配慮のポイント

  • 上流域のツルヨシ群落河川景観を特徴づけるほか、昆虫や小動物の生息の場としても利用されている。
  • ときとして、ツルヨシは河原を占領して繁茂し、河原特有の植物を駆逐し、河川に生息する生物の単調化を招く場合がある。

  (2010.2.19._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

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