コアマモ

提供: 河川生態ナレッジデータベース

生物用語集Category:生物用語集:植物

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写真



分布・形態

分布

  • 日本各地沿岸、世界の温帯地方各地沿岸に分布する。


形態

  • 茎:茎は地下を匍匐する根茎で径1~2.5mm、細くて堅く、1~4cm間隔で節があり、各節から根と枝を出す。
  • 根:根は長さ3~10cm、太さ0.2~1mm、白色糸状のひげ根である。
  • 葉:葉身は淡緑色または濃緑色で長さ10~40cm、幅1~3mm、細くて薄いバンド状で先端はかすかに尖り、縁には鋸歯がない。縦に走る2~3本の平行脈と、これらの脈をつなぐ細脈があり、格子状をなす。葉鞘はよく発達し、葉身との境に高さ0.2mmの葉舌があり、その両側は耳状に突出する。
  • 花:花期は5~9月、盛期は6月頃。長さ約2cmの鞘状に膨らんだ仏淡苞のような苞葉をつける。花は穂状花序で軸は扁平、花被はない。雌雄同株で、雄花は単一の葯のみからなり、雌花は雌しべ1個からなる。花序をつける枝は節間が伸びず短いため、花序は根茎に近い位置にある。


類似

  • アマモはコアマモに似るが、より深いところまで生育し、葉身は長さ50cm~1m、幅3~5mmと大きく、平行脈が5~7本あること、花期が3~4月頃と早いことにより区別できる。
  • タチアマモは葉の長さが60~70cmになり、葉の幅が広く平行脈が9~11本あることで区別できる。
  • オオアマモは葉身の長さが約150cm、幅1~1.5cmと大型で、平行脈が9~11本あること、葉の先端が凹むことで区別できる。

  (2010.12.27._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

生活史

生活サイクル
ファイル:75_koamamo_1.JPG

生育場所

  • 沿岸質の浅海や汽水湖などに群生し、湾奥や河口付近などの、やや栄養塩の多いところを好む。
  • 水深3m付近までの海底に生育するが、通常は水深1m以浅に生育し、特に河口干潟の、干潮時には干上がるような浅い水底に生育することが多い。
  • 底質については細質ないし質のところに生育するが、質や細質のところには生育しない。
  • 干潮時には干上がるような厳しい環境に生息するため、水温・塩素量に対する適応の幅は広く、2~38℃、0.9~18%の水域にも生息できるが、生育の好適水温は15~25℃、流速は10cm/s以下である。
  • コアマモの植分はコアマモ群集、アマモの植分はアマモ群集としてまとめられる。



繁殖

自然繁殖

  • 繁殖:子と根茎(地下茎)で行なわれるが、地下茎が主体である。
  • 子:長楕円形、平滑で光がある。長さ約2mm。
  • 発芽:2~4月に発芽する。塩素量5%以下で発芽率が高い。
  • 越冬型:子と地下茎で行なう。

人工繁殖

  • 基礎整備:水深(光合成深度)、波浪(草体の固定)への配慮。
  • 草体移植:既存の株の移植。
  • :直接播と、基質に埋め込んだ後に設置。

  (2010.12.27._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

他の生物との関係

  • アマモ類の生育するところはアジモ場、藻場とよばれ、幼魚の生息場となる。
  • また、エビ類、草間動物、葉上動物が生息し、コアマモの枯れた葉体はベントスの餌となるなど、河口沿岸域の食物連鎖の中心をなす。
  • アマモより浅い水域に生育し、最盛期はやや遅れる。アマモの繁茂期は冬から初夏、コアマモは春から秋。

  (2010.12.27._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

配慮のポイント

  • 河口干潟や浅海域を残存させる。
  • 底質が質から質に変化すると、生育できなくなる。
  • 海岸の埋立や流入排水による水質汚濁は、藻場の消滅や現象につながる。

  (2010.12.27._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

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