オオヨシキリ

提供: 河川生態ナレッジデータベース

生物用語集Category:生物用語集:鳥類

目次

写真


分布・形態

分布

  • ユーラシア大陸の温帯で広く繁殖するで、日本には夏鳥として渡来し、北海道から九州までの全国で繁殖する。


大きさ

  • 全長約18cm、翼を広げた大きさは約26cmスズメよりやや大く、ヨシキリ類のなかでは最大。


形態・色彩等

  • 上面はオリーブ色がかった茶褐色、下面は淡黄色の地味な小鳥で、顔面の淡黄色の細い眉斑が目立つ。ヨシや草本の茎に体を立てて止まる。
  • 繁殖期の雄は終日囀り、口の中の橙赤色がよく目立つ。


鳴き声

  • ヨシの穂先や低木の枝先に止まってギョギョシ、ギョギョシ、ケケシ、ケケシ、チカチカなどとやかましく囀り、夜も鳴く。


飛び方

  • ゆったりした羽ばたきでヨシの上を低くスレスレに直線的に飛び、あまり上空を飛ぶことはない。飛んでもすぐヨシ原にもぐり込んでしまう。


類似

  • コヨシキリはオオヨシキリよりも小型(全長約13.5cm)で、眉斑の上に黒い線があり、囀りは細くてリズミカル。オオヨシキリに比べて乾燥した草原などにすむことが多い。

  (2010.1.25._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

生活史

生活サイクル
ファイル:ooyoshikiri_lifeCycle.gif
生息場所

  • 主に河岸、湖沼の岸、休耕田などのヨシ原に生息する。
  • 水中からヨシが生えているようなところを特に好む。

縄張り

  • 雄は渡りの初期に、争いながら縄張りを確定していく。縄張り性が非常に強く、周囲を見渡せる場所で一日中囀り続ける。
  • 水中からヨシが生え、高く密集した場所では生息密度が高く、雄同士の縄張りが密接してコロニーのようになる。こういう場所では縄張りの広さは平均800㎡程度である(蒲生)。

  (2010.1.25._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

繁殖

繁殖場所

  • 河岸、湖沼の岸、休耕田などのヨシ原営巣する。巣はヨシ原の中央部よりは水際や水路、道路などに近い場所に作られることが多い。
  • 巣は密生した3~4本のヨシにまたがって、高さ1m位のところにかけられる。集材はイネ科植物の葉や茎が主体で、濡れた巣材を用いてコップ状の吊り巣を作る。巣作りは雌が行なう。

繁殖期

  • 産卵期は5~8月で、3~6卵を産む。抱卵日数は12~14日、巣立ちまでの日数は13~14日。

繁殖行動

  • 一夫一婦の場合と一夫多妻の場合があり、前者は比較的乾燥した場所に多く、後者は湿地に多い。なお、ヨシがまばらなところでは営巣しない。
  • 巣作り、産卵、抱卵、抱雛はすべて雌が単独で行なう。この間、雄は縄張り宣言をしたり、他の雌とつがったりする。

雛への給餌

  • 雛への給餌はつがいで行なうが、一夫多妻の雄は、巣の数が多い場合には給餌をやめてしまうことがある。

  (2010.1.25._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

食性

採餌行動

  • ヨシ原やその周辺の草原、水田などの中を、茎から茎に飛ひ移りながら餌を探し、長い脚で茎に横どまりして首を伸ばして餌をとる。水面スレスレに飛んで、水上のアメンボなどを巧みにすくい取ることもある。
  • 雄は囀りの最中に餌を見つけると、囀りをやめて空中に飛び出し、空中で餌を捕らえて元の茎に戻る。

餌の

  • ガやチョウの成虫と幼虫、ハナアブ、バッタ、甲虫、トンボなどの昆虫類や、クモ、カタツムリ、アマガエルなどの小動物を採餌する。

  (2010.1.25._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

他の生物との関係

托卵の対象

  • 6月頃に産卵するオオヨシキリは、カッコウの托卵の対象とされることがある。

  (2010.1.25._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

配慮のポイント

  • オオヨシキリは、ある程度規模の大きい密集したヨシ原でなければ営巣しないので、ヨシ原の残存に努める。
  • 初夏にヨシの刈り取りを行なう場合は、オオヨシキリの繁殖期にぶっからないように、時期を慎重に選ぶ必要がある。
  • 既存のヨシ原の改変等を行なう場合は、近傍に代替ヨシ原の造成を検討することも必要。

  (2010.1.25._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

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