イカルチドリ

提供: 河川生態ナレッジデータベース

生物用語集Category:生物用語集:鳥類

目次

写真


分布・形態

分布

  • ウスリー地方、中国東北地区、朝鮮半島、日本に分布し、北の地方のものは冬に南へ移動する。日本では留鳥として本州、四国、九州で繁殖する。


大きさ

  • 全長は約21cm、翼を広げた大きさは約41cm。ムクドリ位の大きさである。


形態・色彩等

  • 外観はコチドリに似ているが、大きくて噛が長い。額は白く、頭上から後頭は灰褐色、背面と尾の中央は灰褐色で外側尾羽は白く、尾の先端近くに黒帯がある。目の上、目先は黒く、目の後方は濃灰褐色。
  • 目の縁は淡黄色で細く縁取られる。喉、頸、腹部、下尾筒は白く、胸には黒帯があり、曙は黒く、脚は淡黄色である。
  • 飛翔時には翼に淡色の帯が出る。


鳴き声

  • ピォピォと鳴く。繁殖期にはピッピッピッビッと鳴いて飛び回る。


類似

  • コチドリはイカルチドリよりは小さく(約16㎝)、嘴が短いこと、顔の黒色模様と脚の色が濃いこと、アイリングがくっきりしていることで区別できる。
  • ハジロコチドリは夏羽では嘴の基部が橙色であること、顔の黒色と脚の色。が濃いこと、飛翔時に明瞭な白帯が出ることでイカルチドリと区別できる。

  (2010.2.15._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

生活史

生活サイクル
ファイル:irukachidori_lifeC.gif
生息場所

  • 繁殖期にはつがいで、非繁殖期には数羽~十数羽の小群で、中洲、河原、湖岸、水田などにすむ。
  • 主に中流より上の河原に生息し、降雪地帯の上~中流域の河原にも留まり越冬する。海浜や干潟にはほとんど出ない。

習性

  • 人やカラスなどが卵や雛に近づくと、親は盛んに擬傷して注意を逸らす。
  • 両足を交互に動かしてよく歩き、よく走る。急に止まって頭をピクリと上下させる。警戒心が強い。

  (2010.2.15._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

食性

採餌行動

  • チョコチョコと小走りに数歩歩いては立ち止まり、方向を変えてまた数歩歩いては立ち止まるということを繰り返す。
  • 採餌は立ち止まった時に行なわれピョコンと頭を下げて地面をつつく。

餌の

  • 主に昆虫などの動物質を餌とする。

  (2010.2.15._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

繁殖

繁殖場所

繁殖期

  • 産卵期は3~7月で、砂利上に凹みをつくり、小、木片などを敷いて巣とし、通常4卵を産む。

抱卵行動

  • 抱卵は雌雄交代で行なう。暑い日の日中は卵を温めるより冷やすために翼を広げたり、体を濡らして冷やしたりする。

抱雛行動

  • 雛が小さいうちは雌雄交代で抱く。暑い日や雨の日は、体の下に雛を抱いて日差しや雨から守る。

  (2010.2.15._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

他の生物との関係

外敵

  • 雛はカラスやトビに狙われる。また、犬や人が近づくと親は盛んに擬傷して注意を逸らすが、上空から襲うカラス等には擬傷は効果がなく、雛を捕られてしまう。
  • 孵化したばかりの雛がアリの大群に襲われて絶命することもある。

コロニー

  (2010.2.15._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

配慮のポイント

  • 中洲や島など、他の動物が近づきにくい広い砂礫地が必要である。
  • 河原や海岸などでは、オートキャンプの車やモトクロスバイクなどによって卵や雛が踏みつぶされたりする。繁殖期にはこれらの車両が生息地に侵入しないような配慮が必要である。
  • 工事を行なう場合は、事前に生息調査を行なうとともに、繁殖期を避けることが望ましい。
  • 河川砂礫地や中洲が保全されるような河川管理が必要である。

  (2010.2.15._川口(RFC)_リバーフロント整備センター編(1996)川の生物図典)

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